教養区分の対策まとめ。私は予備校に行きたくなかったので独学だったのですが、勉強している時にネットで情報を探してもあんまりない…となって不安だったので、私がやったことを書いておきます。
お金をかけたくなかったので、使う参考書もなるべく少なくしてあり、買った意味なかったなと思った参考書はそれも明記しました。
対策法を求めてインターネットをさまよっている独学のあなたに届きますように。
前提条件
教養区分一次試験の勉強時間・勉強方法は、「大学受験で勉強した科目の数」にかなり左右されると思います。私は東大文系のため、受験の時に数学や社会2科目を勉強したのでかなり有利でした。
なので、以下の一次試験の対策は大学受験で数学・社会を勉強した人向け。そうでない方は参考にならないと思います。そういう方は知り合いをたどって同じ条件で受かった人を紹介してもらうなどするとよいのでは。
(二次試験は大学受験の有無は関係ないです)
勉強期間
教養の一次試験はほぼ勉強しなかったわ〜wとか2週間wとか言う人がたくさんいますが、私は1ヶ月半くらい集中して勉強しました。8月10日とかにボストンから帰ってきて、その後ずっとだいたい1日8時間くらいかな?勉強してました。
大学受験で数学・社会を勉強した人は、勉強期間はぶっちゃけ1ヶ月とかでも大丈夫だと思います。私は民間就活をしてないので公務員試験しかやることがなく、1ヶ月半集中して勉強してたけど、最後の方やること無くなって困りました。
勉強方法
知能分野(判断・数的数理・資料読解)
教養一次が受かるかはここで決まる、と言われますが私もそうだと思います。知能分野の文章理解はだいたいみんなできますし、知識分野はみんなできないので。
私はここはお金をかけよう…と思ってこの3つの参考書を買いましたが、ぶっちゃけ全部いらなかった。
教養区分の実際の問題よりだいぶ簡単な問題が大量に入っているので、それらを全部はぶいたら500円くらいになるんじゃね?と思いました。受験で数学やってるなら過去問集だけでいい気がする。過去問やってあまりにもできなかったら買うくらいでいいんじゃないでしょうか。
過去問集は、
これを使いました(今後出てくる「過去問集」は全部これを指します)。最初からこっちやればよかったと思ったね。
この過去問集自体は教養区分のものではなく、専門試験の教養問題なのですが、数的処理に関しては教養区分とほぼ変わらないor少し難しめです。なので練習にちょうどいいと思います。
ちなみにこの過去問集は定番だし、受ける人が多い専門試験のものなので、先輩とかで持っている人がいる可能性もあります。わざわざ買わなくてもそういう人にゆずって貰う手もあります。私も友達にもらいました。
この過去問集を演習する際は、
- 一問5分で解く力
- 5分で解けないめんどくさい問題を見破り飛ばす力
を身につける気持ちでやるといいと思います。基本的に演習するときは毎回1年分を本番と同じ時間でやったのですが、一問解き終わるたびにタイマーを見て何分かかったかも記録するようにしていました。
あと、過去問で出てきたけど解けなかったり、時間がかかりすぎた問題は日をおいてもう一度解くようにしていました。
と言っても、私は本番5〜6問解き終わらなくて、勘でマークしたんですけどね。それで絶対落ちたと思って自己採点もしなかったのですが、受かってたので、本番で終わらなくても投げ出さないのが大事。解けなかった問題はとりあえず何かマークしておく。
解いているときは全部終わらせるつもりでやらないとダメだけど、解き終えられなかったら「まあ…みんな無理やろ!!!」と気持ちを切り替えましょう。(というか切り替えられるか否かがどんな試験でも重要な気がする)
知能分野(文章理解)
過去問を2年分くらい解きました。センターで英語と国語やってれば対策要らないと思います。
知識分野
先ほど「知識分野はみんなできない」と書きましたが、逆に言えば、私みたいに割と勉強に時間を割ける人たちは、ここが差のつけどころです。
勉強方法は、
- ある程度学習済みの分野に絞る
- その分野の教科書を一巡する→過去問を解きまくって出やすい項目の知識を定着させる
この二つです。
例えば私だったら、大学受験で世界史・日本史を選択したので、勉強する分野を
世界史・日本史と、(世界史・日本史とかぶる範囲の大きい)倫理・時事
に絞って、ここは何が出ても正解できるようにしました。
知識分野は知能分野と違って時間にかなり余裕があるので、時間は特に測らなくても大丈夫だと思います。
人文科学(世界史・日本史)
世界史も日本史も、高校の時使っていた教科書が家に残ってたので2周くらい読んで、あとは過去問集に載っている問題を全部解きました。
2周読んだくらいじゃ受験生時代の知識レベルには全然戻れないのですが、公務員試験はそこまで難しい問題は出ない(センターより簡単)です。1つ1つの選択肢の中に複数間違いがあるので、どれか1つに気づけば消去法でその選択肢は消せるみたいな感じでした。
また、時代や分野など出やすい範囲がある(政治史はもちろん出やすい)ので、隅々の知識まで完璧にするよりも、過去問演習をメインにした方が効率がいいです。過去問で出てきた時代・地域は出るんだな〜と思って、間違えた箇所やわかりにくい事項をノートにまとめておいて、あとで見返す。くらいで大丈夫。
人文科学(倫理)
倫理は未修だったのですが、世界史にリンクするところが微妙にあるのと、教科書をざっと読んでみて面白かったのでちゃんとやろうと思って勉強しました。
倫理の流れもだいたい世界史・日本史と同じです。高校の教科書(私は倫理は取らなかったので妹の教科書を使いました)を2回くらい通しで読んで、あとは過去問で出てきた人名・キーワードは完璧にできるよう覚えました。
ただ、世界史・日本史と違って単語などを覚えた経験がなかったので、過去問の他にもスー過去の倫理の箇所を1周しました。
倫理っていうとキーワードを覚えろ!って言われることが多いけど、ある程度思想がわかってる方がわかりやすいので、私は人名とかを検索して簡単に説明してくれるサイトを見て、ざっくり理解できるよう努めました。カントとかまじ意味わかんなかったから…。本物の哲学者が見たら叫び出しそうなサイトが、未修者にはちょうど良かったです。
あと倫理も、教科書の内容を全部覚えるレベルには到達しなかったのですが、「過去問・スー過去で出た人・思想は完璧に理解する」ようにしたおかげで、効率的に点数を伸ばすことができました。
人文科学(時事)
時事はこの参考書を使いました。キーワードに緑マーカーを引いて、赤シートで隠すやり方で地道に覚えた。
時事はあんまり当たらなかったのですが、総合論文の方で割と役に立ちました。自分がそんなに興味がない分野って、政府が最近何してるか全然知らないみたいなことあるじゃないですか。 この参考書に書いてあることは基礎の基礎ではありますが、そこをカバーできたので論文で多少現在の政策の問題点とかを書けたのは良かったと思います。
あとは、NHK解説委員室というサイトが、時事問題を背景知識も込みで解説してくれているので、ある程度遡って読む+ブックマークしておいて新しい記事が出たら読むようにすると良いと思います。
自然科学
やりたくないのでやらなかった。
人文科学(地理)
覚えることが多いので今からやるのは無理だなと思って捨てました。
社会科学
法律や経済など、多少の専門知識が問われます。私が大学でやったのは国際政治くらいだったのですが、面白かったので法律のところは過去問の答えは覚えました。本番はめちゃくちゃ不正解だったけど…。法学部とか経済学部の人は、自分が馴染みのある分野だけでも過去問をざっくり確認しておくと得点源になると思います。
総合論文試験
対策しませんでした。が、結構あとで後悔しました。
というのも、一次に受かって二次の対策をしている時期に行った官庁の内定者座談会で、「一次は通って企画も政策も人物も良かったのに、総合論文の点数が最低点だったため落ちた」方に出会ったんですよね(その方はそのあと受かって内定も得ています)
その方はなぜ最低点だったのか予備校の先生と分析したところ、「NGワードを書いたんじゃないか」という結論に落ち着いたそう。私はそのNGワードがなんなのかは怖くて聞けませんでした。もう一次終わってたのでもし自分がNGワード書いてたら怖すぎない?
あと二次試験の対策をし始めると、政策論議におけるある程度の型を学んで覚えていくのですが、そうなると「あれ、自分の総合論文ゴミすぎない…?」と思ったりしてマジで合格発表の瞬間までずっと不安でした。
予備校に行く余裕とお金がなくても、予備校に行ってる友達に何か気をつけるポイントがあるか聞いたり、一問くらい書いてみて誰かに添削してもらうとかやった方がいいと思います。そんな点数は変わんないかもしれないけど、心の平安のために。
私が後から思う総合論文でのポイントは、
- 政策目標→現状分析→課題の洗い出し→今後すべきこと という流れで書く
- 与えられた資料は全部使い、引用する
ということかなあ…。私も二次試験の準備で学んだことなのですが。二次試験に比べて情報も少ないので、①の密度(データとか)は多少薄くてもいいと思います。論理的に矛盾がなければやばい点は来ないと思うなあ〜。
二次試験対策はこちら↓