周りで上海旅行に行く人に「何用意してけばいい??」と聞かれることがある。確かに中国はネット規制もあるし、QRコード決済がどうとか言うけど何それ…?ってなることが多いと思う。
私は上海に2ヶ月だけいたのだが、中国語が全く話せないので、中国語0で生きるすべを色々と身につけて帰ってきた(中国語は全く上達しなかった)。
なので、中国語が話せない人が上海に旅行に行く前に準備しておくべきこと、現地でスムーズに過ごすコツをブログにまとめることにしました。
わざわざ「中国語が話せない人」と言っているのは、上海で英語はほとんど通じないので、中国語わかるorわからないで生活の難易度が結構変わるからです。
上海しかちゃんと滞在してないので「上海」と書いているけど、北京とか深センとか、中国大陸の都市であればだいたい適用できるんじゃないかなあ。香港はネット規制がない時点で全く違うので香港旅行の時には一切参考にしないでください。台湾も違います。
インターネット
一番気になるのがインターネットの制限だと思う。中国にはGreat Firewallという政府によるネット規制があり、色々なサイトやアプリが使えないようになっている。
2019年時点で使えないものは、
Googleのサービス全般(GmailとかYouTubeも全部ダメ)、LINE、Facebook、Twitter、Instagramなど。
(逆にSkype、Slackは使えました)
短期間の旅行だったらデジタルデトックス〜!みたいな感じでこれらを使わないというのもアリだけど、現実的に普段使っているSNSやメールを使わないというのは結構きつい。
この制限を回避する方法というのは複数あるのだが、私が色々試した上でベストかなと思ったのは次の2つの方法。
①プリペイド式の香港SIMを買う
①プリペイド式の香港SIMを買う
SIMフリー携帯に、香港SIMを入れるという方法。
香港は中国国内ながらネット規制がかからないので、香港で売ってるプリペイド式SIMを入れれば他は何もしなくてもネット規制を回避できる!
香港でしか使えないんじゃないの?と思うだろうけど、中国大陸でもローミングして使える香港SIMはたくさんあります。ローミングといっても同じ国内なので、別料金かかるとかはほとんどの場合ありません。
私はこれが一番楽かなあと思う。SIMさえ入れ替えちゃえばいいので。
私は上海行く前に香港に寄ったのでそこで香港SIMを買ったけど、日本からもamazonで買えるらしい。おすすめとかはいろんな日本人が記事を書いてるので探してみてください
②プリペイド式の中国SIM+VPN契約
ただ、香港SIMには一つ欠点があって、それは当たり前だけど電話番号が香港のものであるということ。中国大陸と香港は国番号が違っていて、中国大陸は「+86」だけど香港は「+852」なのだ。
で、問題が上海では香港の国番号だと登録できないアプリやサービスというのが結構あるということ。
中国のサービスは電話番号を登録しなきゃいけないものが多いんですが、そこで香港の番号が使えないサービスが多い(というかほとんどだった気が)という。覚えてる限りだとスタバWifiとかDidi(中国版Uber)が香港の番号だと無理だった。QRコード決済は覚えていない…
まあ別に旅行だけなら、そもそもそれらのアプリやサービスを使わなくても旅行できるので、これはどれだけ中国現地のサービスを使いこなして快適に暮らしたいかという度合いによると思うけれど、話題のQRコード決済とか色々試してみたいなら中国SIMを買って中国の番号を持っといてもいいかなと思います。
中国SIMも日本からamazonで買えるっぽい。
ただ、中国SIMだとバリバリネット規制がかかるので、香港SIMを合わせて買わないのであれば、ネット規制を回避するためにはVPNを契約する必要がある。
(VPNは、通信を海外サーバーを経由させることで中国国内の規制を回避する技術らしいです。技術的な詳細は知らない)
VPNは無料のものと有料のものがありますが、繋がりやすいのはもちろん有料です。無料のものは数年前に政府によって一斉BANされており、今も繋がりにくいものが多い印象。といっても普通に無料VPN使っている友人もいるので一概には言いにくいけど、、、
(私はExpress VPNとOutline VPNという有料VPNを2つ契約していたが、最初の何ヶ月かはお試し期間で無料とかなので実質ほぼ無料だった)
何のVPNが繋がりやすいかというのは時期によって変わるっぽいので、自分で調べてみてください。
最強の布陣は香港SIM+中国SIM+VPN
使ってみればわかることだが、VPNは不安定なものも多い。Express VPNも最初の1ヶ月は問題なくすぐ繋がっていたのだが、3月に2日間くらい全く繋がらない時があった。
(VPNはGreat Firewallを無効化するわけなので、本来政府は規制したいし、その気になればできる技術のはず。それでも中国国内で使えるのは、完全にブロックしてしまうと外国企業や大学の活動に支障をきたすので、抜け道として一部残しているのだと思う。反対に言えば、政府が規制を強める方針になればVPNをBANしたり繋がりにくくさせることはできるわけです。)
しかし、香港SIMだと中国のサービスが使えない…
だけど絶対にLINEとインスタを使いたい…
ということで、私は以下の方策を取っていました。
携帯(SIMカードを2枚入れられるタイプのものを香港で購入)
+香港SIM
+中国SIM
これはマジで最強だった。VPNが2つとも繋がらなくことはほぼないし、繋がらなくなったとしても香港SIMを使えばいいので。
香港で買った携帯がSIMカードを2枚入れられるタイプだったのは単なる偶然だったのですが、運がよかったwww
ただ、短期の旅行なら別にここまでしなくてもいいと思うので、香港SIMか、中国SIM+VPNを選ぶ感じになるのなあと思います。
Wifi借りるのはビミョー
ちなみによく出てくるのが「VPN付きのWifiをレンタルする」という方策だが、これはだいたいSIMに比べて圧倒的に高い上にデータもありえん少ないことが多いのでやめた方がいい。
探せば良いのがあるのかもしれないけど、探すくらいならSIM買っちゃった方が早いと思う。
QRコード決済
日本でも話題になることが多いQRコード決済だが、これは上海は想像する以上に普及しているので絶対に登録して行った方がいい。マジで何でも払える。どれくらい普及してるかっていうと、路上で演奏してるミュージシャンがQRコードをギターケースに貼って投げ銭募集してるレベル(本当に見ました)。
現金使わなくていいのが便利ってのもあるが、普及しすぎて現金出してもお釣りないことがめっちゃあるので、絶対登録した方がいいです。
手段としてはAlipayとWeChat Payだ。どっちも使える店がほとんどなのでどっちかを登録すれば大丈夫だと思うけど、中国外で登録したサービスが中国国内でうまく作動しない事件は中国アプリあるあるなので、念のためどちらも登録しておくといいと思う。
長い間中国の銀行口座と電話番号がないと登録できなかったが、最近外国のクレカも登録できるようになったらしい。私は気合いで銀行口座を開設したのでクレカの登録の仕方は知りませんが、ググれば出てくる。
ちなみにクレジットカードそのものは、中国でほぼ使えない。嫌がられるとかじゃなくてそもそも使えないところが多い。クレカ使えると思って来て現金足りなくてアリペイも登録してなくて詰んだ人を結構見たので、クレカは無いものと思って選択肢から捨てた方がいいです。
アプリ
中国ではGoogleや世界で流通するSNSがほとんど使えない代わりに、中国独自のSNSやアプリが発達している。旅行であってもいくつかインストールしておいた方がいいものがあるので、ここに列挙する。
有名なチャットアプリですね。WeChatはVPNを通さなくても使えるので、何かしらのハプニングが起きてLINEなどメッセージアプリが使えなくなった時のために、日本にいるうちからアカウントを作って同行者や家族と繋がっておくと安心だと思う。
地図
Googleが使えないということはGoogle mapも使えない。もちろんVPNを使えば見られるけれど、普段中国に住んでいる人が使わないので情報が不正確なことがかーなーりーーーある。上海滞在中に友達が来て、地図アプリをダウンロードしておけと言ったのにしていなくてGoogle mapで行動した結果場所を間違えてどうしよ〜みたいな電話が来た時めっちゃイラッッッッッッとした。
ので、中国版の地図アプリをダウンロードした方が絶対いい。私は検索して最初に百度地図をずっと使っていましたが、中国人の友達にはそれは使い勝手が悪いと言われた…ww代わりにその子が何を使っていたか忘れてしまったが、「中国 地図アプリ」とかで検索すればいくつか出てくると思う。
乗り換えとかも地図アプリで検索できるはずなので、入れましょう
Didi
配車サービスのアプリで、わかりやすく言えばUberのパクリ。登録には中国の電話番号が必要だったと思うので中国のSIMを買った人にしか使えないけど、Uber同様クソ便利なので番号を持っていればぜひぜひ使うのをおすすめする(あくまで私が滞在してた時の話なので、今はもしかしたら香港の番号やメールアドレスでもできるかもしれない)。
Uber同様、基本動作は全てアプリで行うので中国語が話せなくても問題ない。ただ、上海のDidiの運転手はほぼ100%目的地に近づくと「近づいたよ」みたいなことを言うために電話をかけてくるのだけがテンパる。
なのでその対策に、そもそも電話がかかってこないよう運転手が確定した瞬間テキストメッセージ(アプリ上から送れる)で「Text me when you arrive! I don't speak Chinese」と送っておくとテキストでコミュニケーションしてくれるのでおすすめ。英語で送っても中国語に自動翻訳される。
翻訳
あともう一つインストールしておいた方がいいのが、翻訳アプリだ。混みいったことを言わなきゃいけない時に大活躍する。
翻訳アプリはなんでもいいけど、ネットが使えなくなった時用にオフラインでも使えるものが良い。私はGoogle翻訳のアプリで、中国語と英語をダウンロードして使っていた。
オフラインなので、Googleでも接続はブロックされない。あとGoogle翻訳においては英語が一番精度が高いので、私は元の言語を英語にしていたけど、日本語でも別に大丈夫だと思う。
関連して、Didiを使わずにタクシーでホテルに行ったり人に道を聞くときのために、住所は中国語で(漢字で)書いたものを携帯のメモ帳か何かに保存しておくべき。
外国人用のサイトだと結構住所がアルファベットで書かれているのだが、これをタクシーの運転手に見せてもわからないことが時々あるので、最初から中国版を持っておくのをおすすめします。
例えばBooking.comで上海と入れたら出て来たホテル「The Langham Hotel」の場合だったら、
The Langham Hotel:99 Madang Rd, Huangpu, Shanghai, China, 200021
ではなく、
朗廷酒店:中国上海市新天地马当路 99号 邮编 200021
というのをオフラインで見せられるようにしておいた方が便利ということです。
簡単な英単語+ジェスチャー
これは中国事情というわけではなく世界共通だと思うが、相手が全く英語を話さなくても「簡単な英単語+ジェスチャー」でなんとなく伝わるということはよくある。日本でもそうだよね。さすが英語帝国主義。
例えば「店内で食べたい」と言いたい時、アメリカだと「For here, please」とか言うことが多いと思うけど、上海の外国人0みたいな食堂だと通じないことがあった。そういう時は、「I want to eat INSIDE.」とゆっくりはっきり言いながら、店内を指差すと結構通じた。
他も、例えば2人でレストランに行った時に、Do you have a table for two?と言うよりも、Two people pleaseと言いながら手で2のサインを作る方が通じる。
英語学習者的にはきちんと整った文よりも単語+ジェスチャーの方がわかりやすいと言うのはわかりみが深いのだが、ネイティヴとか小さい時に英語覚えた人は上のことを意識するだけで旅がめっちゃスムーズになると思う。
そんな工夫するより中国語のフレーズ覚えれば?と言われそうだしそれはマジで正しい。が、私も到着して最初の2週間くらい知ってる中国語を使おうと頑張っていたが、そうすると相手がコイツなんとなく中国語わかるっぽいな?っていうのでマシンガンで中国語で話して来て結局わからず詰む事件が毎回起きたので、途中で疲れて最初から外国人認定してもらう方を私は選んでしまった。各自の目的と語学力と相談してどうするか決めると良いと思います。